ろーきしょ!

労働基準監督官について酒を飲みながらアレコレ書くブログ

2018-01-01から1年間の記事一覧

年末年始の監督署

監督署も他の役所と同じように年末年始の12月29日~1月3日は閉庁し、職員は休暇となる。 若手の監督官は全国転勤のため(平成31年以降は地元採用だが)、地元が遠い職員が多くいることから、年次有給休暇を年末年始にくっつけて里帰りする人も多い。 署にお…

監督署あるある

ただでさえ狭い書庫の監督課が使える枠が就業規則だけで一杯になる ※どこの監督署も狭いところばかりだが、届出書類などを保管する書庫が就業規則ばかりで埋まってしまうこと。 就業規則(に限らず役所が保管する書類は全部)は内規で保存年限が決まっている…

許認可 最低賃金減額特例 その4

今回は最低賃金減額特例申請の一つである「障害者の労働」について書きたいと思う。 最低賃金は年齢、経験その他モロモロに関係なく一律に適用されるわけであるが「障害者で、その障害により著しく労働能力が低い場合」には、許可を得れば最低賃金未満で働か…

12月の監督署

12月は仕事のモチベーションが高くない月だ。ようやく1年が終わると今年の出来事を回顧し、早く年末にならないかなーと考えながら仕事をする。 国の機関は12月29日~1月3日は年末年始休暇のため閉庁する。また、その休暇の前後に更に年次有給休暇をくっつけ…

反省

ブログを見返してみると、小出しに、そしてバラバラに記事を書いてるため非常に読みにくい。酒飲んで書いてるから意味不明な箇所もたくさんあるため、随時修正したいと思います。 記事は現在10コ程作成完了しており、随時投稿予定。

監督官は一人親方

監督官は基本的に一人で仕事をする。事業場への法違反の調査、指導はもちろん、特別司法警察職員として所管する法令違反を刑事事件として捜査をする場合(内部的には司法処分という)も一人で行う。さすがに実況見分やガサ(令状をとって強制捜査を行うこと…

許認可 最低賃金減額特例 その3

最低賃金減額特例の許可者は労働局長だ。しかし、実際に申請を受け付けるのは労働局ではなく監督署の窓口だし監督署所属の監督官が許可に値するかの実地調査を行う。そして署長が「許可相当」と決裁を行った後に、労働局の「労働基準部賃金室」という部署に…

11月は過労死等防止啓発月間

11月は過労死等防止啓発月間だ。過労死防止対策シンポジウムなどのイベントが各地で行われる。 監督署でもこの月は少し特殊で他の月以上に長時間労働の違反や時間外労働の短縮指導を意識した監督を行うことになる。 監督署が調査に入る事業場を選定するため…

許認可 最低賃金減額特例 その2

最低賃金減額特例の種類は以下の5つがある。最低賃金法及び最低賃金法施行規則により定められている。 1.精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者 2.試の使用期間中の者 3.職業能力開発促進法に基づく一定な業務 4.軽易な業務に従事する者 …

許認可 最低賃金減額特例 その1

許認可業務の中で一番中心となるのが「最低賃金減額特例」だ。 「最低賃金」という言葉は聞いたことがあると思う。年齢、経験、業績結果等に関係なく必ず支払わなければならない賃金額のことだ。 その金額は時間給で定められているが、都道府県ごとにより異…

監督官のお仕事 許認可 総論

※1回中身丸ごと編集済みです。 監督官の仕事に「許認可業務」というものがある。行政法上の概念とは異なるが、監督署長や労働局長が「許可」「認定」することにより、例外的な扱いが認められる制度である。 この許認可業務は都道府県により、また、監督署に…

監督官と社会保険労務士試験 その3

監督官が社労士試験を受験するデメリットは「時間の無駄」これに尽きる。 社労士試験で監督官の実務に関係する科目は、労働基準法と労働安全衛生法、おまけして労災保険法と労一程度である。 ここで重要なのは、これらの科目は社労士試験においてマイナーな…

監督官と社会保険労務士試験 その2 免除科目

多くの国家試験には科目免除制度がある。社労士試験も例外ではなく、一定の実務経験により特定の科目が免除される。 何かと批判されがちが制度だが、科目免除を行って受験することは決して裏口でもなければインチキでもない、何らやましいことはないのだ。 …

またまたお詫び

このブログは何の工夫もせずにダラダラ文章を書いてるので、非常に読みにくい。 いずれは過去の全記事について、見出しをつけたりリンクをつけたり段落を調整したりして、読み手にやさしい工夫をしたいと思う。 今は基本酒飲みながら書いてるので読みづらい…

監督官と社会保険労務士試験 その1

監督官と社会保険労務士(社労士)の関係について先に書こうと思ったが、社労士ではなく「社労士試験」との関係を書きたいと思う。 社労士試験に合格している監督官は何人もいるが、割合で言うと相当少なく1割にも満たないのではないか。 ちなみにこの記事の…

監督官のお仕事  窓口業務その1

監督署には市役所と同じように窓口がある。監督署への届出が義務付けられている書面を受理したり、所管する法律に関する相談や、労働者(時には使用者)からの相談を受け付ける。 そう、労働者からの労働相談なども一応仕事のうちの一つだ。 なぜ、一応なの…

監督官の所属 安全衛生課 その1

監督官はその名の通り、監督課という部署に配属されるのが原則である。規模が大きい監督署であれば、監督課は「方面」という名前なのだが、大抵の監督官は監督課や方面所属ということになる。 監督署には「安全衛生課」という部署がある。安全衛生課はクレー…

監督官の役職 署長

署長である。その名のとおり、監督署のトップであるが、法律上労働基準監督官しか就くことはできない。つまり事務官や技官では署長になれない。 例外として「政令監督官」という制度がある。正直詳しくは知らないが、これは事務官や技官でも一定の条件により…

監督官のお仕事  監督指導その1

監督官の業務の中でやはり中心となるのが、適用事業場に対する監督指導だ。 適用事業場というのは簡単に言えば、労働基準法が適用となる労働者を雇用し、かつ労働基準監督署がその監督機関となる事業場だ。このへん語るとまた長くなるのでここでは省略する。…

監督官世代間対立

監督官の200名採用が始まって早5年。現在1年目から5年目までの若手だけで約1000名の監督官がいる。監督官全体で現場にいない人含めて最大に見積もっても4000名くらいだから、異常でしょ? 監督官の採用は毎年80名~100名前後で推移していたが、民主党政権時…

新人事制度という悪夢 その2

監督署には事務官、技官、監督官の3つの官職の職員がいる、 事務官が労災補償業務と庶務業務を、技官が安全衛生業務を、監督官が監督業務をそれぞれ担ってきた、いうのが前回のおさらい。 今から約10年前、公務員の削減が特に大きく叫ばれていたとき、 「…

監督官の役職 副署長

副署長は大きい監督署、つまり方面制署にしか置かれない。全国324か所の監督署(確か)のうち、130か所くらいが方面制署(うろ覚え)であり、そこに配置されるのが副署長だ。 名前の通り、署のナンバー2である。3年前までは「次長」という肩書であった…

監督官の役職 方面主任監督官 その1

監督署は大きく分けて方面制署と課制署に分かれる。過去記事でも触れたが、規模の大きい署が方面制署、規模の小さい署が課制署だ。 監督署は全国324か所あるが(確か)、そのうち方面制署は130か所くらいである(曖昧)。 地方の県庁所在地にある、つ…

労働基準監督官の人数 その2

監督官の人数については役所内の監督官の運用がカオス状態なので、定義付けによって全く数が異なる。 そもそも監督官とは一体誰を指すのか??? ①監督官採用試験に合格した職員全て 監督官採用試験に合格して、 ②署の監督部門(除庶務係)に配属されてる職…

労働基準監督官の人数 その1

労働基準監督官は一体全国に何人いるのか。 「ぽんの日記」というはてなのブログがある。ブログ主は大学院生で監督行政を研究対象のテーマとした人とのこと。その調査は監督行政の中の人も大いに参考になる。 さて、「ぽんの日記」でも度々労働基準監督官が…

新人事制度という悪夢 その1

過去の記事でも何回か登場している新人事制度について話をしたい。 改めて整理すると、 監督署には3つの官職の職員がいる。 厚生労働事務官(事務官) 厚生労働技官(技官) 労働基準監督官(監督官) そして監督署には3つの部署がある。 労災課 安全衛生…

監督官のお仕事 その2

監督官は様々な業務に従事しており世間の人々がイメージする監督官のお仕事はその極一部にすぎない。 監督官の業務って本当に世間に知られていない。 ここ強調したいのであるが、「賃金不払い」や「長時間労働」の指導ばかりしているわけではない。 ほとんど…

監督署の人々 労働時間管理適正化指導員

監督署の職員のうち、およそ半数は非常勤職員だが、労働時間管理適正化指導員というのは監督部署に配属される非常勤職員だ。 小規模の署には基本的におらず、ある程度大きい監督署に配置される。 事務分掌としては独自の職務が定められているが、実態は「労…

監督官の所属 労災課

労災課は主に厚生労働事務官が配属されるということは以前の記事に書いたが、監督官も配属される。 労災課に配属されると仕事は労災保険関係に限定されるため、監督官としての仕事、つまり企業等への法違反の指導や労働相談などは行わない。 署によっては労…

監督署の役職 安全衛生課長

安全衛生課長は技官ではなく労働基準監督官が就くこともある。 課長になるのは技官よりも相当早く、最短で30歳くらいで就いてしまう。技官が課長になるのは通常40代前半~半ばくらいだ。 技官にとって課長職(特に大規模署)はほぼ上がりのポストに近いが、…