ろーきしょ!

労働基準監督官について酒を飲みながらアレコレ書くブログ

監督官の役職 副署長

 副署長は大きい監督署、つまり方面制署にしか置かれない。全国324か所の監督署(確か)のうち、130か所くらいが方面制署(うろ覚え)であり、そこに配置されるのが副署長だ。

 

 名前の通り、署のナンバー2である。3年前までは「次長」という肩書であったが、権威を持たせるために、次長から「副署長」へと変わった。

 

 さて、この副署長、基本的に全員が生え抜きの労働基準監督官だ。事務官や技官は副署長にはなれない。

 しかし、極々一部、監督署の中でも全国に10か所あるかないかくらいの、大大規模署には、2人の副署長が配置される。それぞれ「監督担当副署長」「労災担当副署長」に分かれる。労災業務は長い間事務官の仕事であったため、労災担当副署長も事務官のポストである。極々一部の監督署に限り、事務官でも副署長になれるのだ。

 

 40代半ば~50台前半くらいの監督官が配置される。副署長まで来たら、監督官の出世もゴールが見えてくる。

 

 副署長は部下の主任(課長相当)、そして平の監督官の仕事を指揮監督する立場であるが、自身も一担当者として会社に出向き、法違反の調査も行う。

 この辺り監督署の人手不足が露呈しているというか、副署長みたいな管理職を更に管理するような立場が一担当官として会社を調査することなんて、よっぽどの困難事案は別として警察署や税務署では見ない光景ではないか。

 

 方面制署では、決裁事項が山ほどある署長に代わり、実質的に副署長が署全体をまとめるため、副署長がおかしな人だと決裁が滞り署が機能不全となり、逆にまともな人だと、とても良く署がまわるため、下っ端からすると一番気になる人事となる。